Northfields「仙台のカフェで文化をつくる」〈後編〉

点と点をつなぐインタビュー vol.3

Northfields「仙台のカフェで文化をつくる」後編
シュースミス猪苗代夏海さん・James Shoesmithさん/Northfields

2016年秋、晩翠通りにオープンした小さなカフェ「Northfields」。今や仙台だけではなく県外からもその雰囲気を一度味わおうと、連日多くの人が集まる仙台のランドマークともいえるお店だ。

「イギリスにあるような、小さいけれどあったかく、スタッフとお客さんの距離が近いカフェを仙台につくろう!」と、お店を開いたのは、仙台出身のシュースミス猪苗代夏海さんとイギリス出身のJames Shoesmithさん。

仙台にお店を構えること、自分たちの表現を届けること、
そこから見えてくるお二人の哲学とは。

 後編は、2017年秋に開催したSEN.主催のトークイベント「SEN.TALK (センドットトーク)」から、「Northfields」のお二人とイベント参加者の皆さんのトークセッションのアーカイブ。

前編はこちら
http://sendaiculturesen.com/archives/1104


 

会場→「Northfields」のお二人へQuestion
Q/イギリスに留学経験があります。お二人の気さくな雰囲気に救われています。今は保育士をしていて、将来は子育て支援を中心とした親子向けのカフェをやりたいという夢も。色々なイベントを企画されていますが、あたたかい人の繋がりを感じます。イベントはどうやって作り出しているのですか。

夏海さん(以下、N):元々イベントをやりたい!と思って企画しているのではなく、条件が揃って、じゃあやろう、というイメージです。「ビンテージフェア&フラワーマーケット」というイベントをこれまでに何度かやっているのですが、東京に住んでいる友人が、イギリスのヴィンテージのお洋服を買い付けてマーケットとかで販売していることもあり、お互い条件が揃ったのですんなり始まった感じです。その友人ともお互いの仕事の夢をずっと話していて、自分たちが信頼している人や自然でいられる人と本当にやりたいことを楽しみながら出来ることが一番大切かな、と思っています。

Jamesさん(以下、J):お金のことはまずは考えずにやっちゃう感じだね。運命を信じてる感じかな。

 

Tさん(女性):お店の雰囲気とお二人が好きでこのイベントに参加しました。ドライフラワーが好きなんですが、お店に飾られているものにもすごく癒されています。

N:私の母が元々お花の仕事をやっていたのですが、私がお店を開いたタイミングで再び再開しました。店内の装飾とかも母自ら提案してくれて、今ではワークショップなどもやっています。

J:いつの間にかお店にもお花が増えているよね。

 

Q/ ケーキが抜群に美味しいです。どこかで習っていたのですか?

 N:「カフェモーツァルト」で働いていた時期に、ケーキを作っていたことがあるくらいです。実は、個人的には甘いものがそこまで好きじゃないんですが、その中でも好きな味があるから、いろいろ試して作っています。

 J:なっちゃんは、ケーキにこだわっているよね。新しいものを作る時にプレッシャーがある。

N:なかなか納得いくものが出来なくって。考える時間も必要だし。万人受けする味ってなかなかないと思うんですけど、自分が美味しいと思う味とお客さんの美味しいと思う味が合うか、そのプレッシャーはずっとあって。だから、本当に自分が美味しいって思えないとお店のメニューとして出すところまではいけなかったり。ま、いいかな、って出すときもありますけど(笑)

 

Q/オフの日は何をしていますか?

 J:メインがサイクリング。スケートとか、自転車とか、カメラとか、ギターを弾いたり、前より趣味が多くなってる。仕事の日でも早朝に走ってから出勤する。

N:私はただのんびり。ゆっくり寝て、映画観て、美味しいもの食べて。

 

Q/ 順風満帆そうな人生を送っているように見えるのですが、お店を開いて辛かったことは?

 N:いろいろと大変なことはあるけど……体力的にもきつかったり、お客さんにたくさん来ていただくほど、勝手にプレッシャーを感じてしまったり。お店を開く以前は喧嘩をしたことがなかったんだけど、お店をはじめてからは、言いたいことは言う関係に。仕事中は24時間一緒なので、休みの日はそれぞれの趣味でストレス発散しています。

 

「Northfields」のお二人→会場の皆さんへQuestion
Q/皆さんがどこでお店を知ってくれたのか、来るまでのイメージと、実際に来てからのイメージの違いとか。客観的にどう思われているのか知りたいです。

Mさん(女性):Instagramにアップされている写真から店内の雰囲気をチェックして、実際に行ってみたいなって思って来ました。 

N:よくおじいさんがいらしたりとかするんですが、どこで知ったんだろうって思います(笑)

広告出しませんか、ってお店に電話が来るんだけど、今は自分たちでしかやらないことにしているので。でも、皆さんこうしてお店にきて、写真を撮ってSNSにあげて、そこからまたどんどん広がってお店に来ていただいているので、私たちが知らないところでもお客さんに広めていただいているところがあるのかな。

 J:父がマーケティングの仕事をしていて、「僕の時代にInstagramがあったら、僕の仕事は終わりだったかもしれない」って言ってた(笑)

 

Q/仙台の街のイメージは?

Mさん(女性):東京出身です。カフェ巡りが好きで、代官山、渋谷、表参道とかが好き。結婚で20年前に仙台にきたが、当時は仙台に全然カフェがなく、「カフェモーツアルト」があったくらいでした。東京はこだわりがあって、格式が高い。一番残念なのが、新しくできたお店が1〜2年位でなくなってしまうこと。代わりに違うお店がすぐできる。短いスパンでやっているビジネス感が残念です。

仙台は老舗もあるし、ちゃんと根付いてカフェをやっている個人経営のお店が多いから、安心して通える。経営する方にも優しい環境なのかな。

 Yさん(女性):「Northfields」に来たのは今回が初めて。インスタグラムでこのイベントを知ったのがきっかけでした。キャロットケーキが美味しいです。

仙台に来る前は北海道の函館にいたのですが、函館の方が緑が多い。仙台は程よく都会。駅前は年齢層が若いな、という印象。正直まだわからないですが、それこそ仙台らしさってきっとあると思うので、それを出していければいいと思います。

Sさん(女性):カフェでまったりするのが好きです。「Northfields」は店員さんが可愛いし、こんな完璧なカフェがどういう思いで出来たのかが聞きたくて参加しました。いいカフェがあると、聞いてみたいことがあるんだけど、なかなか聞けなくて…… こういう場があると聞ける。仙台ってあんまりこういう形のイベントがあるわけじゃないので。

Mさん(男性):今日は岩手県から来ました。すごく素敵な店ですね。僕は木工家具を作っていて、かっこいい家具を見るのも作るのも好きです。

自分の可能性を追求しようと思い、「Northfields」が入っているビルからもすぐのお店「SENDAI COFFE STAND」の本郷さんのワークショップに参加して影響されて。地域コミュニティとの調和などを目標に、まちづくりのプロジェクトを有志で立ち上げました。本当は眠っている地域資源があるし、なければ作ればいいし、一番は輝く人がたくさんいることが大事だと思っています。

トークイベントを終えて 「Northfields」のお二人から

N:普段私たちも直接お客さまの声を聴くこともあまりないですし、私たちがどう思っているかを話す場もなかったので、とても貴重であっという間の時間でした。こうやって色々話す場を、また私たち自身からの発信でも出来たらいいなと思います。普段のお店でも、私たちが答えられることであれば何でも話すので、気軽に声をかけてください。

J: 今回は本当に有難うございました。普段のお店の営業中も、お店に来てくれているお客さんともっと話したいけど、ゆっくりしたいかなと思って遠慮してしまったり。僕は話し掛けられるのが好きだからいつでも話してほしい。今日のおかげでお客さんとも近くなったような気がする。またこういうイベント、やろう!


Jamesさんと夏海さん © @makotoksendai

WRITTEN BY
SEN.
仙台の文化の点を線でつなぐ、カルチャーマガジン“セン”。 仙台の文化的な場所やひと、アートなどにフォーカスし、仙台の良さ、仙台らしさを発信すべく、活動の場を広げている。SEN.のウェブメディアでは、仙台に携わる人それぞれの視点で切り取った情報を発信。異分野の人同士がトークを展開する、「点と点をつなぐインタビュー」も配信中。
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