ハロウィンカルチャー、仙台の場合。
アーケードの前方から、白と黒の太いボーダーの女3人が歩いてきた。
全員明るい茶髪をくるんと巻いて、顔にはバイオレットの血のりメイクでバイオレンスな雰囲気。膝よりずっと上のぴたぴたのタイトワンピースを揃えて、お色気・自信共にたっぷりの囚人の装い。嗚呼、今日はハロウィンだ。
オトナが仮装をして、スクランブル交差点を練り歩く。日本の流行の中枢といえる渋谷の街にハロウィンの風が吹き出したのは、ここ数年の話。流行に対して仙台は慎重派で、全国に広く浸透してから「じゃぁそろそろウチも。」というタイプ。ハロウィンにしても例外ではない。
「お菓子をくれなきゃいたずらしちゃうぞ!」本来は、子どもたちがかぼちゃのランタンをぶら下げて、家々を回るハロウィン。仮装は、お色気より茶目っ気があってほしい。目のやり場に困る嘆きの「嗚呼」ではなく、可愛く驚かす「BOO!」なのだ。全国に秀でる仙台のハロウィンカルチャーを作るには、やっぱり茶目っ気のセンスを磨かねば。