定禅寺通りと、ストリートダンス。
「杜の都」仙台市のシンボルともいえる定禅寺通り。
四季の変化を美しく映し出すケヤキ並木が、いつでも上品に迎えてくれる定禅寺通りだが、
もう1つの顔を持つのをご存知だろうか。
その顔とは、エレクトロンホール宮城の隣にあるストリートダンスの聖地「定禅寺ビル」である。
ある時、ダンスをやっている友人が
ショーケースの前日練をすると聞いたのでふらっと見にいったことがある。
日が暮れだした定禅寺通りの一角、
定禅寺ビルにストリートファッションに身を包んだダンサー達が
1人また1人と増えていく。
昼間ケヤキを映しだす定禅寺ビルのガラス張りの壁は、
若きダンサーがスキルを磨くための姿見となる。
定禅寺ビル前に来るダンサーはダンスイベントを直前に控える大学生から、
フリースタイルで踊りに来た上級者まで様々。
性別、年齢、ダンスのジャンルも違うダンサー達が、
踊りたいという共通点で集まり、夜を通して踊り明かすのである。
「どう?フリは順調?」と友人に聞くと、
「今からつくる!少しは寝たい!」とのこと。
まじか、、、。その姿勢がヒップホップ。
仙台のストリートダンス黎明期から「定禅寺ビル」は、
仙台のダンサーを見守り続けてきた。
この由緒正しい「ダンススタジオ」は、これからも、
仙台のダンスカルチャーを支え続けていくのだろう。
骨太なヒップホップビートに合わせ汗を流す友人に
近くのファミマで買ったmonsterを手渡し、僕は聖地を後にした。